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説明
日頃の私の聖書への関心は、折にふれて読む程度で、素人にすぎないが、齋藤孝志先生の聖書講解には、以前から深い関心を抱いてきた。そこによく準備された、確かな福音的響きを感ずるからである。
本書では「真のキリストの教会とは何か」が一貫して問われており、その最善の解決がパウロのエフェソ書の教会論の中にあることが、強い説得力をもって示されている。
本書を手引きにエフェソ書を身読して、はじめて私の研究上の前途に、ある光を得たように思う。
私の研究テーマとは「日本人とキリスト教」の問題で、とくに「西田・田辺らの日本近代の哲学を、日本的霊性の自覚の論理と捉えつつ、いかにしてキリスト教神学の日本的展開を図るか」という点に集約される。
この先駆的な著書が、広く読まれ、心ある人の生きる道しるべとなることを心から期待し、推薦の言葉としたい。
(本書「巻頭言」より)