理性と言語による現実把握の限界をどう超えるか。ニーチェの生の哲学から実存主義、現象学、フロイト、ウィトゲンシュタイン、構造主義、さらには京都学派の哲学までを総覧し、それらを超えて現代人のための宗教に至る道筋を鮮やかに指し示す。
文庫化にあたり、著者による「補論 初版以後の展開」を付す。
経済中心と言語化=情報化により、人間性は軽視され、「生」を見失った現代社会。宗教は、伝統の拘束から脱却し、現代に通じる言葉で、情報化されえない宗教的真実を語るべき時である。現代人からの宗教批判、宗教からの現代批判を通して、「神は死んだ」現代に、宗教回復の道を示す最新講義。
*******情報化された現代では、情報化されえない宗教的真実は無視されてしまう。それは人間性の無視・無理解に通じるものだ。いまは仏教もキリスト教も協力して確認可能な宗教的真実を現代に通じる言葉で語るべき時である。本書はこの方向へのささやかな一提言にすぎないが、この方向が本書の求める「宗教の行方」にほかならない。(「序にかえて」より)
■目次■序にかえて――宗教の行方ということ第一講 序説――問題設定と講義の内容第二講 生の表層・中層・深層第三講 用語の説明第四講 社会・コミュニケーション・エゴとニヒル第五講 言語と情報――表層批判と言語批判第六講 言語批判と宗教批判・近代批判第七講 直接経験第八講 統合ということ第九講 超越第十講 統合論とキリスト教第十一講 場所論から見た仏教第十二講 まとめ――統合作用の場と創造的空あとがき
"新教ブックス イェシュア 現代人のモデル・イエス" の最低購入数は 1 です.
"ブルトマン著作集6 イエス/原始キリスト教" の最低購入数は 1 です.
気がついたら老境に入っていた。老人にはすることがない、体力がない、楽しみがない、死が近い。著者キケロは、この四つの悲観的通念を吹き飛ばし、老年の幸福を実例をあげて論証する。そこでは社会問題としての実践的な知恵が展開される。老年もなかなか捨てたものではないと思わせ、多くのひとに力を与えつづけながら二〇〇〇年読みつがれてきた老年のための幸福論。訳者・八木誠一による「私の老年論」を付す。
"【取り寄せ】法蔵館文庫 老年の豊かさについて" の最低購入数は 1 です.