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宗教の歴史をつぶさに、そこから見える宗教の本質へ
諸宗教の歩みを、古代の宗教からユダヤ教、キリスト教、イスラーム、仏教といった世界の大宗教へとたどり、最後に日本の宗教を追求した宗教史概説。さらに宗教の歴史からその本質へと迫る。
【目次】
はしがき
第1章 宗教の始まり
1 宗教の始まり
1-1 人類の始まり
1-2 宗教の始まり
1-3 言語・文字の始まり
1-4 神話的思考
2 古代の宗教
2-1 メソポタミアの宗教
2-2 エジプトの宗教
2-3 ペルシアの宗教――ゾロアスター教
2-4 インドの宗教
2-5 ギリシアの宗教
終わりに――ギリシアとインド, ギリシアの思想からキリスト教へ
第2章 ユダヤ教――一神教の原型
1 聖典
2 神と人々との関係
3 ユダヤ教の祭り
4 ユダヤ教の歴史
4-1 メソポタミアの宗教
4-2 神話的始まり
4-3 出エジプトと十戒
4-4 士師の時代――前1150年頃以降
4-5 王国の成立
4-6 ソロモン王以降
4-7 バビロン捕囚
4-8 エズラの改革
4-9 アレクサンドロスの東征以降
4-10 聖書のギリシア語訳
4-11 黙示文学
4-12 ユダヤ戦争とバル・コホバの反乱――流浪の民へ
4-13 正典編纂
4-14 ラビ・ユダヤ教へ
5 キリスト教徒によるユダヤ教の迫害――キリスト教成立以降のユダヤ教
終わりに――ユダヤ教の性格
第3章 キリスト教
1 キリスト教の成立
1-1 前提としてのユダヤ教
1-2 イエス
1-3 キリスト教の誕生
2 カトリックの成立
2-1 教父たちの活躍
2-2 グノーシス主義との対決
2-3 教義の確定
2-4 アウグスティヌスの思想――カトリックの思想体系の成立
3 中世のキリスト教
3-1 カトリックの展開
3-2 修道院の展開
4 東方のキリスト教
4-1 歴史
4-2 特徴
5 近代のキリスト教
5-1 宗教改革
5-2 近世以降の歩み
終わりに――キリスト教とは
第4章 イスラーム(イスラム教)
1 イスラームの歩み
1-1 ジャーヒリーヤ
1-2 預言者ムハンマド
1-3 ウンマの成立
1-4 正統カリフ時代
1-5 ウマイア朝
1-6 アッバース朝
1-7 その後
2 聖典コーラン
2-1 啓示
2-2 メッカ時代の啓示とメディナ時代の啓示
2-3 「開扉の章」
2-4 『コーラン』の独特な性格
3 信仰対象としての「六信」
4 イスラム共同体(ウンマ)
5 シャリーア(イスラム法)
5-1 法源
5-2 スンナ派四大法学派
5-3 イバーダート(儀礼的規範)――五行
5-4 ムアーマラート(法的規範)
5-5 ジハード(聖戦)
6 神学(カラーム)
6-1 ムータズィラ派
6-2 アシュアリー派
6-3 イスラーム哲学(ファルサファ)
7 神秘主義(スーフィズム)
7-1 意識(ナフサ)の構造
7-2 意識の深層開示(ズィクル)
7-3 神秘主義哲学者
8 スンナ派とシーア派
9 イスラームと他宗教との関わり
終わりに――宗教と言語
第5章 仏教
1 ブッダの登場
1-1 仏教成立の頃のインドの宗教
1-2 ゴータマ・ブッダの生涯
2 仏教の展開
2-1 初期の仏教
2-2 大乗仏教
2-3 仏教の終焉――インドにおける
3 大乗仏教の哲学思想
3-1 中観思想
3-2 唯識思想
4 中国への伝播
5 他宗教との関わり
5-1 ペルシアとの関わり
5-2 大乗仏教とキリスト教との相互影響
終わりに――ブッダの沈黙と方便
第6章 日本の宗教
1 神祇信仰の始まり
1-1 日本人の原初的な信仰――神祇制度確立以前
1-2 神祇制度の確立
1-3 記紀神話
2 仏教などの伝来
2-1 仏教の伝来
2-2 儒教の伝来
2-3 道教
3 仏教の展開
3-1 国家仏教として――仏教伝来から奈良時代まで
3-2 密教化する仏教――平安時代から鎌倉時代まで
3-3 民衆化する仏教――南北朝から安土桃山まで
4 神仏習合の展開
4-1 神仏習合とは
4-2 八幡神
4-3 陰陽道
4-4 御霊信仰
4-5 本地垂迹説
4-6 修験道
5 神道の成立
6 近世以降の日本の宗教
6-1 江戸時代の宗教
6-2 明治以降
6-3 現代の日本
終わりに――日本人の宗教性
終 章 宗教とは何か
1 宗教の言語性
2 宗教と〈秘蔵されたもの〉
3 相互影響史としての宗教の歴史
あとがき
人名索引