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「これは神の御心である!」
教皇ウルバヌス2世の呼びかけにより、熱情に燃える諸候・騎士らキリスト教徒たちが聖地奪回に立ち上がった。
本書は、当時の書簡、日記、年代記を駒使し、500年にわたる十字軍の歴史を詳述している。
祖国を蹂躙された怒り、征服者への怨嗟、戦時下の友情、少年十字軍の悲劇、そして純粋な信仰心の表れ…。
こうした、現場を体験した人びとの証言は実に生々しい。
彼らの心情を色濃く反映した「声」が、十字軍運動の実態を雄弁に物語る。
また、ヨーロッパ、イスラームさらにビザンツという三つの方向から多角的に捉えている点でも、これまでにないユニークな歴史書となっている。
さらに、第一回十字軍から、新大陸発見以後のコンキスタドールの系譜にまで至る長期的展望とともに、聖地回復のみならず、ヨーロッパ内に存在した異教、異端へのローマ・カトリック化をも視野におさめている。
時間的・空間的にこれほど広い範囲から十字軍を語った書物は皆無といえよう。
まさに十字軍を理解するためには欠かせない網羅的全書である。