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明治国家の天皇制による統制に真正面から対抗し、独自の平和主義・民主主義に依拠して国体論や軍国主義を激烈に批判、また廃娼運動を主導するとともに婦人参政権の実現を訴えた木下尚江。
国家権力からの自由を主張し、理想と情熱に燃えて社会の進歩に身を投じた彼の思想的闘争の軌跡を辿る。
[目次]
序章 本研究の視角と課題
第一部 明治中期のキリスト教界と木下尚江
第一章 明治中期におけるキリスト者の「男女関係」論とその変遷
第二章 松本時代における木下尚江
第二部 明治後期のキリスト教界と国家
第三章 巌本善治の女子教育論
第四章 植村正久の「武士道」論
第五章 海老名弾正の「忠君敬神」思想
第三部 明治後期の木下尚江
第六章 木下尚江における「廃娼」の思想
第七章 明治期キリスト教界と木下尚江
第八章 木下尚江と日本基督教婦人矯風会
終章 まとめと展望