説明
1981年2月 教皇訪日公式記録映画
すべての人に心を開き、行動するひとりの宗教家、ヨハネ・パウロⅡ世。「空飛ぶ教皇」といわれるほど多くの国を巡り、人権の解放を促し、愛と平和、核兵器の廃絶を願い、地上から暴力と貧困の追放を訴えた教皇のドキュメント。
《教皇ヨハネ・パウロⅡ世 「平和アピール」より》
戦争は人間のしわざです。戦争は人間の生命の破壊です。戦争は死です。この広島の町、この平和記念聖堂ほど強烈に、この真理を世界に訴えている場所はほかにありません。
もはや切っても切れない対をなしている二つの町、日本の二つの町、広島と長崎は「人間には信じられないほどの破壊ができる」ということの証しとして、存在する悲運を担った、世界に類のない町です。
この二つの町は、「戦争こそ、平和な世界をつくろうとする人間の努力を、いっさい無にする」と、将来の世代に向かって警告しつづける、現代にまたとない町として、永久に名をとどめることでしょう。
この地で始まった人間の苦しみは、まだ終わっていません。
国境や社会階級を超えて、お互いのことを思いやり、将来を考えようではありませんか。相対する社会体制のもとで、人間性が犠牲になることがけっしてないようにしようではありませんか。再び戦争のないように力を尽くそうではありませんか。
企画:女子パウロ会 製作:近代映画社 監督:千葉茂樹 解説:鈴木瑞穂 監修:カトリック広報委員会
55分 日本語 カラー