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長崎と天草に残る関連遺産が世界遺産に認定され、文化・観光の両面から注目を浴びている「潜伏キリシタン」の実像を探る。
幕藩体制下の禁教政策により、厳しく弾圧されてきたキリスト教徒=キリシタンは、江戸幕府が倒れ、明治新政府下では信仰の自由が認められ、解放された――。こうした一般的な理解は、歴史の真実といえるだろうか。そもそも、「キリシタン」とは何なのか。従来のような「ひとつの村が、近世初期から明治まで、ひたすら信仰を守り続けた隠れキリシタン」といった平板な理解に再考を促す。
序章 キリシタンを見る視座
第一章 「伴天連門徒」から「切支丹」へ
第二章 「異宗」「異法」「切支丹」
第三章 島原天草一揆と「切支丹」の記憶
第四章 異端的宗教活動から「切支丹」への転回
第五章 信仰共同体と生活共同体
第六章 重層する属性と秩序意識
終章 宗教は解放されたか?