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説明
俗なる者の承認のみが、「聖なるイメージ」を出現させる。ゆえに、聖性は転位する。
聖性の表象という目的ゆえに、独自の様相を示す19世紀フランスの宗教画から、近代美術への新たな視界を切り開く。
第1章 パリに顕れるビザンティン──サン=ヴァンサン=ド=ポール聖堂に見る様式選択とヒエラティック・モード
第2章 オリエント化されるキリスト教世界──テオドール・シャセリオーのサン=ロック聖堂洗礼盤礼拝堂壁画に見る性差と人種
第3章 聖性と写実──レオン・ボナの“キリスト”に見る身体と階級
第4章 幻視としてのイコン──ギュスターヴ・モローの“出現”に見る聖と俗
第5章 モザイクとしての様式──モーリス・ドニの“カトリックの神秘”に見る点描とヒエラティック・モード
補論 明治期「理想画」のモード選択──黒田清輝“智、感、情”の周囲