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生前、政略と奢侈に明け暮れた法王ユリウス二世は、死んで天国の門まで辿り着いたが、門番ペテロに詰問され、とうとう天国に入れてもらえなかった・・・。
エラスムスは、数多くの対話編を書き残し、冴え渡る筆鋒で当時の権力者・高位聖職者らを風刺した。
その代表作が、本書に収める「天国から締め出されたユリウス」である。
他に、当時猖獗をふるった悪魔払いを諷する「悪魔払い、あるいは幻影」を伴録。
欺瞞と狂信の横行した時代に理性を擁護しようとしたユマニストの精神から、我々が学ぶものは大きい。
わが国の代表的なエラスムス研究家である木ノ脇氏による行き届いた解説・解題を付す。