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説明
フランス革命以降、「政教分離」を推進する近代国家の登場で、ローマ教皇は領土や権威を失っていく。
20世紀に入り、教皇はイタリア政治に介入し続け、ムッソリーニの思惑もあり、バチカン市国が成立する。
その後バチカンは、「反宗教」の共産主義を常に敵視。
ナチスに秋波を送り、戦後は米国に接近、「人権外交」を繰り広げ、それは「東欧革命」に繋がった。
本書は、カトリック総本山バチカンの生き残りを賭けた200年を描く。
序章 前近代のバチカン──起源から一七世紀まで
第1章 フランス革命の衝撃──超保守主義の台頭
第2章 ピウス9世の近代化政策と“豹変”──イタリア王国統一への抵抗
第3章 イタリア政治への介入──第一次世界大戦下の多角外交
第4章 ムッソリーニ、ヒトラーへの傾斜──バチカン市国成立と第二次世界大戦
第5章 ピウス12世の反共産主義──冷戦下、米国への接近
第6章 第二バチカン公会議──他宗教との和解と対共産主義・無神論
第7章 独自の対共産圏外交の追求──パウロ6世の意図
第8章 ポーランド人教皇の挑戦──ベルリンの壁崩壊までの道程
第9章 グローバル時代の教皇──宗教・民族紛争への介入
終章 バチカンと国際政治