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※出版社解散のため、店頭在庫のみとなります。実店舗と併売しております。売切れの場合はご容赦くださいませ。
人間の理性が行う最も根元的で包括的な探求が哲学である。
哲学史をふり返ると、「神」と呼ばれる存在は常に、容易には解決できない問題を哲学につきつけてきた。
中世哲学のみならず古代哲学と近世哲学も、それぞれの仕方で神の問題と深く関わりながら展開されてきたのである。
ところが、カントの理性批判やニーチェの「神の死」、そして経験主義哲学が絶大な影響を及ぼす現代、理性的探求としての哲学において神は全く問題となりえない、との大前提が疑いなきまでになっている。
「哲学の解体」や「反哲学」の試みは、まさしくその傾向を象徴的に反映していると言えよう。
こうした現状のなかで本書は、経験論哲学と形而上学を中心とした著者30年の研究を背景に、神こそは問題の中の問題である説く。
「神のかたどり」としての人間観に基づいて、理性と信仰、哲学と神学の関わりを明快に論じた講演の記録。