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異教の「イエス」を、日本人はどのように受容し、対決してきたか。
キリストならぬ「〈人間〉イエス」を探求し続ける著者による、明治から現代にいたる文学者・思想家21名の「イエス観」。
[目次]
1 文学
弱いイエスと強いイエス──遠藤周作『イエスの生涯』『キリストの誕生』
逆もまた真なり──塚本邦雄『定本塚本邦雄湊合歌集』
政治的人間と宗教的人間──武田泰淳『わが子キリスト』
生と死の同時性──椎名麟三『私の聖書物語』
ユダを通して──太宰治『駈込み訴へ』
若き日のイエス──山岸外史『人間キリスト記』
浮浪少年のなかに──石川淳『焼跡のイエス』
わたしのクリスト──芥川龍之介『西方の人』『続西方の人』
耶蘇のことを思ふ──武者小路実篤『耶蘇』
人間こそキリスト──山村暮鳥『十字架』
美としてのイエス──上田敏『耶蘇』
2 思想・歴史
思想としてのイエス──吉本隆明『マチウ書試論』
イエスのヒューマニズム──赤岩栄『キリスト教脱出記』
キリストは実在せず──幸徳秋水『基督抹殺論』
「医蘇」としてのイエス──住谷天来『黙庵詩鈔』
イエスと天照大神──渡瀬常吉『日本神学の提唱』
イエスは自由なり──山路愛山『耶蘇伝管見』
楕円幻想──内村鑑三『二つのJ』
基督は吾人の本我なり──植村正久『基督と其の事業』
無情の耶蘇──田島象二『耶蘇一代辨妄記』
男女としてのイエス──新井奥邃『奥邃広録』