「鳴り響く神学」の宇宙。『インヴェンション&シンフォニア』に込められた“感謝と平安の祈念”。諸作品に意図された聖書の世界とその神学的意味、特定のフィグーラが多彩に駆使された独自の作曲技法を解き明かす。1 『インヴェンチオ』の地平(ホ長調インヴェンチオと「喜び」のフィグーラ;訪れ来るものによってもたらされる「喜び」―「到来」とは何か;ホ長調インヴェンチオの構造)2 バッハのキリスト論―『マグニフィカート』BWV243a再考(BWV243aのテキストを読む;バッハのマグニフィカート;「エッサイの若枝の花」に関する補註;待望する魂―「聖なるもの」の到来)
世界的バッハ演奏の第一人者、バッハ・コレギウム・ジャパン(BCJ)音楽監督の鈴木雅明、待望の単著刊行!作曲家自身を超え、より崇高な価値へと世界中で再創造され続け、人々を惹きつけてやまないバッハの音楽。その音楽と、そこから溢れ出る恵みを我々に届けるために、楽譜と睨み合い、心に去来した様々な断片――マタイ、ヨハネ、ロ短調ミサ、カンタータ、指揮、オルガン、旅……。BCJファンが毎公演楽しみにしている定期公演プログラム「巻頭言」から、自身の著作集所収にふさわしい原稿を厳選。編み直し、書き下ろしの「キリスト教音楽 曲種ノート」やバッハの価値を改めて定義した序文(はじめに)、未公開写真などを加え、1冊の本としてまとめた。
本書は『ピアノ教師バッハ』を改題し、新たな章を書き加えた改訂増補版。J.S.バッハの《インヴェンションとシンフォニア》ついて複数の観点からバッハの指導法と作曲法を考察する。
"バッハの四兄弟 フリーデマン、エマヌエル、フリードリヒ、クリスティアン" の最低購入数は 1 です.
はじめに第1章――バッハの譜面は本当にすごいのだ第2章――「G線上のアリア」はジャンルを超える!第3章――旋律のユニークな作り方 ブランデンブルク協奏曲第4章――史上最大の大作? ゴルトベルク変奏曲第5章――「シャコンヌ」をフルコースで 無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第2番 第5曲 シャコンヌ第6章――毅然、決然の協奏曲 ヴァイオリン協奏曲第7章――「トッカータとフーガ ニ短調」のディーテイル第8章――「トッカータとフーガ ニ短調」のすごさ第9章――モチーフの集積・インヴェンション第10章――ゲームの捧げ物 音楽の捧げ物第11章――非和声音と調性の魅力 平均律クラヴィーア曲集第1巻より プレリュード ロ短調第12章――「コーヒー・カンタータ」は小オペラだ!第13章――トリオ・ソナタ、そして通奏低音第14章――常識的でないバッハ シェメッリ賛美歌集より第15章――ひとりオーケストラ イタリア協奏曲第16章――分散和音のレシピ 無伴奏チェロ組曲第17章――EUのさきがけ・ポロネーズ 管弦楽組曲第18章――200年の先見性!~バッハは十二音主義者 平均律クラヴィーア曲集第1巻第19章――デュオにはソロも含まれる! ヴァイオリンとクラヴィーアのためのソナタ第20章――ソロにはデュオも含まれる! 無伴奏フルートのためのパルティータ第21章――バッハはロマンティスト 「主よ、人の望みの喜びよ」第22章――音符を書くという労働 3台のチェンバロのための協奏曲第23章――バッハは優しかった 「フランス組曲」による性格判断第24章――トレランス(寛容) 「マタイ受難曲」の精神
"バッハ万華鏡" の最低購入数は 1 です.
本書の特色は、何と言っても一流の古楽専門家(クリストファー・ホグウッド、ジョージ・プラット、ピーター・ホールマン、ダヴィット・モロニー、アンドルー・マンゼ、スティーヴン・プレストン、ジョン・ポッター、クリフォード・バートレット)による豪華執筆陣。内容は、「歴史的背景」「記譜法と解釈」「原典資料とエディション」といった重要な知識や情報と、鍵盤・弦・管楽器・歌唱の奏法がバランスよく収められている。
過去の音楽をただ知識として受け入れるのではなく、一人一人が、自分自身と音楽との関わりを歴史的脈絡を通じて考えるための新しい音楽史が登場! 全体は通史の形を取らず、重要なトピック「現代の音楽史観とは」「バロック時代・バロック音楽とは」「楽器の技術と音楽の変化の関係」「多声の組織化と鍵盤楽器の関係」「宗教と音楽の関係」「ジェンダー論の観点から見たバロック音楽」「中世的な音楽史観の浸透と変化」を扱う7章からなる。
"パイプオルガン入門 見て聴いて触って楽しむガイド" の最低購入数は 1 です.
"パリのモーツァルト その光と影" の最低購入数は 1 です.
想起(アナムネーシス)せよ、失ったものを、新しい世界を
内閉したキリスト教会の限界を乗り越えるヒップホップの宗教性を論じた衝撃作、山下壮起著『ヒップホップ・レザレクション』。その視点を受け継ぎ、オバマ政権以降のアメリカと日本のヒップホップを、いまここに福音をもたらす力の源として鮮烈に描き出す。音楽ライター・二木信との共編のもと、著者講演や、BLMと共闘する黒人牧師の説教なども交え、救済の音楽文化としてのヒップホップの現在を伝える必携書、ここに誕生!
反社会的な音楽文化としてしばしば非難の対象となってきたヒップホップは、なぜ繰り返し神や十字架について歌うのか――黒人神学の泰斗ジェイムズ・コーンの議論を継承し、アフリカ系アメリカ人の宗教史の文脈の中でラッパーたちの声に耳を傾けながら、その秘めたる宗教性を浮かびあがらせる。ヒップホップの現場を知り尽くした気鋭の神学者による、異色の歴史神学にしてヒップホップ研究の新たなクラシック。