教会音楽はどのように、神の言葉を語りうるか
現代音楽とは全く異なる構想で創作された「聖歌」。その限りなく繊細な抑揚と神学的なテキスト解釈が織り成す、表現の豊かさに迫る。
想起(アナムネーシス)せよ、失ったものを、新しい世界を
内閉したキリスト教会の限界を乗り越えるヒップホップの宗教性を論じた衝撃作、山下壮起著『ヒップホップ・レザレクション』。その視点を受け継ぎ、オバマ政権以降のアメリカと日本のヒップホップを、いまここに福音をもたらす力の源として鮮烈に描き出す。音楽ライター・二木信との共編のもと、著者講演や、BLMと共闘する黒人牧師の説教なども交え、救済の音楽文化としてのヒップホップの現在を伝える必携書、ここに誕生!
40年にわたって日本における讃美歌の歴史を追究してきた著者の集大成
近代以降の日本における讃美歌・讃美歌集の歴史についての論考と研究の先達たちの論文翻訳をまとめた集大成。明治期の讃美歌・聖歌、琉球語讃美歌に関する論考、日本讃美歌史上の重要人物である松本幹、鳥居忠五郎、安部正義、ジョージ・オルチンらに関する小論などを収録。
宗教性を呼び覚ます音楽の力とは何か
アフリカ系アメリカ人音楽における最初の楽譜資料をもとに、その音楽性の精髄である〈即興性〉の仕組みと発展から考察する、本邦初の音楽学的「黒人霊歌」研究!
音楽とともに進み続けた教会の宣教。今日では伝統的な音楽から、ゴスペルやコンテンポラリーな音楽まで、さまざまなスタイル、ジャンルの音楽が教会で広く用いられている。また、教会の高齢化にともない、「若い世代を教会に呼び込むには、ゴスペルやワーシップソングなどを取り入れるべき」という、意見も一部からは聞こえてくる。はたして伝統的な教会音楽は現代の宣教にふさわしくないのか・・・・・・。教会と音楽、宣教におけるさまざまな問いに、賛美学や宣教学に精通した気鋭の神学者が応答。さらに現場の牧師の報告などを通して考え、これからの音楽を通した宣教、教会形成を考える。
「死の舞踏」が流布し、「我ら、死に向かって急ごう、罪を断ち切ろう……」の歌声が流れた時代。“死”が身近にあった人々の心の奥に潜んでいたものとは?『みんな彗星を見ていた』で15?16世紀の西欧出身の宣教師と日本のキリシタンの語られなかった真実に迫った著者が、リュートに魅せられ、再び時空を超える旅に出た。舞台はイングランドからヴェネツィア、スペインを経て文明の十字路コンスタンティノープルへ、さらにアンダルシア、ラバト、聖地エルサレムを巡って長崎へ――。誰もなし得なかったキリスト教の深淵へ迫る、待望の最新ノンフィクション!「羅針盤を信じ、イチかバチかでその針の指す方向へ向かってみれば、思いもかけない時代や空間へ立ち寄ることができた。リュートは、最高の旅の道連れだった」(目次)まえがき第1話 グリーンスリーヴス(イングランド民謡)第2話 ピーヴァ(ヨアン・アンブロージオ・ダルツァ)第3話 千々の悲しみ(ルイス・デ・ナルバエス)第4話 死に向かって急ごう(『モンセラートの朱い本』)第5話 天にあまねく 我らが女王よ(同)第6話 死の舞踏(ハンス・ホルバイン)第7話 聖母マリアの七つの喜び(カンティガ1番)第8話 聖母の御業に驚くなかれ(同26番)第9話 コンスタンティノープル包囲(同28番)第10話 コンスタンティノープルを守った聖母のイコン(同264番)第11話 右手を斬られたダマスコの聖イオアン(同265番)第12話 モーロ王の嘆き(グラナダのロマンセ)第13話 マラケシュを救った聖母の御旗(カンティガ181番)第14話 気がふれたホスピタル騎士団の修道士(同275番)第15話 殺されたユダヤ人の子ども(同4番)第16話 ユダヤ人に汚されたキリストの像(同12番)第17話 囚われ人は決して(「獅子心王」リチャード一世)第18話 聖人と福者第19話 サントスの御作業第20話 日本の殉教伝あとがき――不思議な宝箱
光 水 風 空 土 木々…私たちが生きている「ここ」には、すべてがある。満たされているよろこび、美しい恵みすべてのものへの感謝の祈りは、曲になり詩になり絵になりました。自然を讃美し平和を願うピアニストと画家からの、子どもたちへの贈りもの。二次元コードからオルガンの演奏を聴くことができます。楽譜付き。
バッハといえばフーガ―こうした結びつきはバッハが生きていた当時現代のように自明ではなかった。18世紀を通してバッハの音楽がどのように理解され「対位法の巨匠」として称揚・顕彰されていったか―そのメカニズムを、同時代の音楽美学の丹念な読解によってあぶり出す。新進気鋭のバッハ研究者による快著!序論第1章 ハイニヒェン―数学的音楽観としての対位法を批判する第2章 マッテゾン―対位法をめぐる伝統と革新第3章 マールプルク―「ドイツ、フーガ、バッハ」を語る第4章 キルンベルガー―バッハの作曲技法を継承する第5章 ライヒャルト―バッハ批評の異端児第6章 ネーゲリ―バッハの対位法作品出版に挑む結論
「鳴り響く神学」の宇宙。『インヴェンション&シンフォニア』に込められた“感謝と平安の祈念”。諸作品に意図された聖書の世界とその神学的意味、特定のフィグーラが多彩に駆使された独自の作曲技法を解き明かす。1 『インヴェンチオ』の地平(ホ長調インヴェンチオと「喜び」のフィグーラ;訪れ来るものによってもたらされる「喜び」―「到来」とは何か;ホ長調インヴェンチオの構造)2 バッハのキリスト論―『マグニフィカート』BWV243a再考(BWV243aのテキストを読む;バッハのマグニフィカート;「エッサイの若枝の花」に関する補註;待望する魂―「聖なるもの」の到来)
新国立劇場首席合唱指揮者として、作曲家、キリスト者として、さまざまな音楽づくりに携わる著者が自らの体験から得た音楽観、音楽と祈りの深い関係、そして人間の生きる目的や意味について生き生きとした文体で熱く綴る。
【もくじ】
少しだけ長いまえがき――生い立ちから信仰の道まで
第1章 音楽は生きる歓び、いのちの輝き
音楽とは、かくも不思議なもの
名作曲家は本当に偉大か?
音楽とインスピレーション
よい音楽を作るために~協奏曲という共同作業
最も楽しんだ者が
第2章 音楽は祈りのなかで 祈りは音楽とともに
祈りに音楽は本当に必要か?
宗教とリズムの関係
カトリックの典礼と音楽
レクィエムについてのいろいろなお話
Missa pro Paceと奇跡
信仰もまた、最も楽しんだ者が
第3章 三澤洋史の超主体的音楽論
ああ、ベートーヴェン!
私の指揮法
アヴェ・マリア
関口教会への道
天上の輝きを求めて
今、心から伝えたい思いを「あとがき」として
「秋でもないのに」「耳をすましてごらん」のヒット曲で知られ、70年代、カレッジフォークのブームを牽引した本田路津子。芸能界を引退後はゴスペルシンガーとして活動を再開し、透明感のある歌声で賛美歌を届けてきた。デビュー50周年を迎えた今語る、あの頃、そしてこれから。
カラーグラビア、ディスコグラフィ付き
日々の信仰生活と日韓関係の良き未来のために・・・・・・
ゴスペルシンガー「是非ハルカ」として活動する羽島載憙(日本基督教団足利東教会副牧師)の音楽エッセイ。霊的葛藤を乗り越えて韓国から来日し、結婚・出産・卵巣がんを経験した著者が語る日本宣教への想い。著者が作詞作曲したゴスペルソングの楽譜も収録!
パイプオルガンってどんな楽器? どうやって弾くの?オルガンの構造の解説と演奏の姿勢から始まり、手鍵盤、足鍵盤をどう使うか、時代による奏法のちがいなど、実際に曲を弾きながら学んでいきます。初級から楽しめるオリジナル曲、有名なオルガン曲の抜粋や弾きやすい編曲を多数収録。画期的なオルガン教本です。*一般社団法人日本オルガニスト協会 推薦
【目次】
§1 オルガンの歴史§2 音の鳴る仕組み§3 オルガンを鳴らすための準備§4 オルガンを鳴らしてみよう§5 タッチとリリース――オルガンの音の入り口と出口§6 パイプの風と呼吸を合わせて
Ⅱ オルガンの奏法
A アーティキュレーテッド奏法――タンギングして、しゃべるように
§1 手の奏法§2 ペダルの奏法§3 バロックのさまざまな音楽要素
B ノン・アーティキュレーテッド奏法――ヴォカリーズで歌うように
§1 手の奏法§2 ペダルの奏法§3 ロマン派のさまざまな音楽要素
Ⅲ パイプ、ストップ、レジストレーション
Ⅳ 総合練習曲
§1 バロックの様式§2 ロマン派以降の様式§3 ペダルのための練習曲
決定版”オルガンのすべて”オルガン音楽を愛する人へ演奏を学ぶすべての人へ人類の歴史とともに歩んだ2,000年余の歴史とさまざまな文化のもとで花開いた多彩な音楽を描く第一線のオルガニスト、ビルダー、研究者18名が執筆
【著者】(50音順)浅井寛子(カトリック麹町聖イグナチオ教会オルガニスト)今井奈緒子(東北学院大学教授、同宗教音楽研究所所長)金澤正剛(音楽学。国際基督教大学名誉教授)小林英之(上野学園大学教授。東京芸術劇場オルガニスト)Scott Shaw(立教大学教授。立教学院諸聖徒礼拝堂聖歌隊長)須藤 宏(オルガンビルダー。須藤オルガン工房主宰)Andres Cea Galan(セビリア高等音楽院(スペイン)教授)千田寧子(セントポール国際ルーテル教会オルガニスト)Steven Dieck(オルガンビルダー。C.B.フィスク社代表取締役会長)廣江理枝(東京藝術大学教授。ドイツ語福音教会オルガニスト)廣野嗣雄(東京藝術大学名誉教授。キリスト教音楽院院長)深井李々子(キリスト教音楽院講師。東京ルーテルセンター教会オルガニスト)深堀彩香(音楽学。南山宗教文化研究所研究員)松居直美(聖徳大学教授。ミューザ川崎シンフォニーホールアドバイザー)馬淵久夫(くらしき作陽大学名誉教授。元・大森めぐみ教会オルガニスト)Jean-Philippe Merckaert(那須野が原ハーモニーホールオルガニスト)保田紀子(元・松本市音楽文化ホール専属オルガニスト)横田宗隆(オルガンビルダー。横田宗隆オルガン製作研究所主宰)
第Ⅱ章 オルガンの構造と作りかた1 オルガンができるまで(廣野嗣雄)2 パイプ(横田宗隆)3 風箱(横田宗隆)4 送風装置(横田宗隆)5 鍵盤(須藤宏)6 アクション(須藤宏)7 ストップ・アクション(須藤宏)8 補助装置(須藤宏)9 デザインとケース(須藤宏)
第Ⅲ章 オルガン演奏の基礎1 音楽を読む(廣野嗣雄)2 鍵のタッチとリリース(廣野嗣雄)3 フレージングとアーティキュレーション(廣野嗣雄)4 レジストレーション(今井奈緒子)5 デュナーミク(強弱法)(今井奈緒子)6 アゴーギク(速度法)(今井奈緒子)
第Ⅳ章 オルガンとその音楽の歴史1 起源から西ヨーロッパ中世盛期まで(馬淵久夫)2 中世後期とルネサンス(馬淵久夫)3 イタリア(金澤正剛・浅井寛子)4 ネーデルラント(Jean-Philippe Merckaert)5 スペイン(Andrés Cea Galán)6 フランス(馬淵久夫・深井李々子)7 ドイツ(松居直美・廣江理枝)8 オーストリア・東欧諸国とスイス(小林英之・馬淵久夫)9 イギリス(Scott Shaw)10 アメリカ合衆国(Steven Dieck)11 その他の地域(松居直美・小林英之) 北ヨーロッパ/ロシア/バルト三国/メキシコと中南米/アジア諸国12 19~20世紀の演奏様式(廣野嗣雄・馬淵久夫)
第Ⅴ章 日本のオルガン史1 キリシタン時代(深堀彩香)2 明治時代~第二次世界大戦(千田寧子)3 第二次世界大戦後の復興期(馬淵久夫)4 オルガン文化の受容と同化(馬淵久夫)5 日本のオルガン作品(保田紀子)
[付]引用・参考文献本書にストップ・リストを掲載したオルガン一覧本書で言及されたオルガンの設置してある教会・ホール一覧オルガン史年表オルガン曲の作曲家とビルダー 地域別・年代別一覧人名索引事項索引
13世紀にイベリア半島の中ほどにあったカスティーリャ・レオン王国の王アルフォンソ10世は、聖母マリアをたたえる詩歌を集成した。『聖母マリアのカンティーガ集』と通称される。それは『聖母マリアの讃歌集』、あるいは『頌歌集』とも言われる。カトリックでは『聖母マリア賛歌集』と記す。本書は、信仰と芸術の遺産とも言える『賛歌集』の中から5つの主題にふさわしい数篇のカンティーガを選んで読み解き、主題ごとに魅力を探る。
第1章 カンティーガのめざすもの
第2章 聖母の軌跡のカンティーガ
第3章 聖地巡礼のカンティーガ
第4章 王の生涯のカンティーガ
第5章 無原罪聖母のカンティーガ
西洋音楽史上の一大傑作でありながら、いまだ多くの謎に包まれた《ヨハネ受難曲》。度重なる改稿の末、作曲家が残したメッセージをバッハ研究の権威が読み解く。
世界的オルガニスト・児玉麻里は、旧東ドイツ主催のオルガン・フェスティバルに数年間、招聘され参加しました。バッハを生んだ国において、荒城の月や自らの作品など、日本人の心を堂々と演奏し、好評を博しました。その後も、広く海外に日本のオルガン文化を精力的に発信し続けています。その今はなきかの国での、貴重な体験をつづった得難い記録です。
"オルガン演奏の方法" の最低購入数は 1 です.
反社会的な音楽文化としてしばしば非難の対象となってきたヒップホップは、なぜ繰り返し神や十字架について歌うのか――黒人神学の泰斗ジェイムズ・コーンの議論を継承し、アフリカ系アメリカ人の宗教史の文脈の中でラッパーたちの声に耳を傾けながら、その秘めたる宗教性を浮かびあがらせる。ヒップホップの現場を知り尽くした気鋭の神学者による、異色の歴史神学にしてヒップホップ研究の新たなクラシック。
教会音楽の歴史を踏まえ、現代の礼拝に奉仕する人のために全編書下ろしで解説する最新のガイドブック。
教会音楽に携わる人々をはじめ、キリスト教主義の幼稚園や学校の教師にも必携の書。
"教会音楽ガイド" の最低購入数は 1 です.
音楽史における時代区分は独特である。17世紀以降のバロック、クラシック(古典派)、ロマン派、後期ロマン派さらに国民楽派、二十世紀音楽へと流れていくそれぞれの特徴はどこにあるのか。それらの音楽の目指したものは何なのか。美術史を専門とする一方、生涯をかけて「聴く」ことに精力を傾けた巧者の、西洋音楽に対する熟成の極みに達した愛と深い造詣が綴られる。
第一章 バロックからクラシックへ 第二章 クラシッックからロマン派へ 第三章 クラシックとロマンティック 第四章 クラシックからバロックへ 第五章 諸国の音楽 第六章 クラシックの終焉 第七章 二十世紀の音楽
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