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数年前、ホワン・カルロス・オーティズはブエノスアイレスにある繁栄し成長している教会の牧師であった。しかしある日のこと、彼は伸びていた自分の教会は、少しも成長していたのではなく、ただ肥っていたのだという事実に直面した。この厳粛な自覚により、 ホワン・カルロスの世界の土台はゆすぶられ思わず息を呑むような一連の出来事が生じた。その結果彼の教会は人々が長い間怠っていた聖書的な諸原理を実践する実験室となり、驚くべき成果を見たのである。
オーティズは自分の牧会が実際孤児院の管理と同様であることが分った時、彼は自分自身の幾人かの羊を盗むことから始める決心をしたと報告している。ジキル氏とハイド氏のやり方のように、彼自身全く異なる二つの役割を演じたのである。即ち秘密に弟子を養成する人間として、 ホワンはオーティズ牧師の教会員をゆっくりと彼の秘密の弟子の輪の中に引き寄せ、一方オーティズ牧師はホワンの秘密の活動を知らないままでいた訳である。
彼以前の多くの人々と同様、 ホワン・カルロス・オーティズも教派主義の非聖書的な性格から来る非難を次第に受けるようになった。
そのジレンマに対する彼の解決法はより新奇なものであった。正面からその怪物を攻撃する代りに、彼は武装を解除して一不安な一近隣の牧師たちへの打ち解けた訪問を始めた。
この様に率直な包み隠しのない策に出たことによって聖職者の交わりの特徴とも言えるしっと心による競争心の多くがすっかり取り除かれた。今日ホワンは、ブエノスアイレスにある一つの教会の、長老仲間であることを自覚している人々による大長老会の一員であり、その教会は多くの集会場を持つ単一の、統一された教会となっている。
何にもまして、これは愛についての書物である。オーティズは、あなたの隣人を自分自身のように愛せよという古い戒めと、キリストが我々を愛し、我々のために命を与えて下さったように互いに愛し合いなさいという新しい戒めを区別している。この区別は外観的な自己中心のしまりのない感傷をはぎとる。このような感傷は今日の社会において愛になりすましてまかり通っているのである。著者は我々が本質的に愛の欠けた人間であり、それは我々がキリストの十字架を抱うとしなかったからだと指摘している。それ故に彼は痛切に自分の所説や説教の愉快な結論ーー命にあふれ、 総体的な命の結論を提案している。