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『死生学年報 2025』刊行にあたって
東洋英和女学院大学 死生学研究所長 奥山 倫明
昨年、本誌では〈看取りの文化を構想する〉を一つの特集として掲げました。ご寄稿いただいた諸論文を通じて看取りについて学ぶなか、私は2024 年に公開されたドキュメンタリー映画、村上浩康監督作品『あなたのおみとり』を視聴する機会を得ました。訪れた映画館、ポレポレ東中野では、上映後、村上監督と砂田麻美さんとの対談の設けられた日があり、その日に出かけることができたことは幸いでした。本号では砂田監督に『あなたのおみとり』をご覧になったうえでのエッセイをご寄稿いただき、併せて、村上監督にそれを受けての応答をご執筆いただきました。本号ではまた、昨年に引き続き、〈看取りの文化を構想する(続)〉の特集に加え、当研究所における連続公開講座で取り上げてきた〈葬送と墓制の現在〉をもう一つの特集とし、合わせて5 篇のご寄稿をいただきました。そのほかの投稿論文、研究ノート、文献紹介と併せ、死生学研究の諸領域にふれていただけたらと願っております。(巻頭言より)
【主な目次】
『死生学年報2025』刊行にあたって 奥山倫明
〈特別寄稿〉
おみとりのなかに生きる子供たち 砂田麻美
わたしのおみとり 村上浩康
〈特集1 看取りの文化を構想する(続)〉
「生ききる生」と「継承される生」 浮ヶ谷幸代
「島で最期を迎えたい」に寄り添う――長崎県五島列島の一つの島を事例として―― 山田千香子
〈特集2 葬送と墓制の現在〉
死別後の悲嘆プロセスにおいて収骨が果たす役割 坂口幸弘/赤田ちづる
日本近現代墓制史に関する一考察――霊園とカロート式家墓の意味をめぐって―― 間芝志保
墓地開発/再開発と寺院経営――民間企業と仏教寺院の提携とその帰結―― 辻井敦大
ほか