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人は人を殺したがらない。殺人を悪だと知っている。しかし、それでも現にこの世には、悲惨な戦いや虐殺がある。人はなぜ、平和を祈りつつも、戦争やテロを行なうのだろうか?二人の宗教学者が「戦争」と「宗教」に共通する人間の矛盾や葛藤を多様な角度から論じる。人間と社会、戦争と平和について考えるための入門書。
【目次】
1 戦争の現実(人は人を殺したがらない
それでも戦争はなくならない
戦闘における生理と心理
宗教と戦争の関係)
2 戦いの中の矛盾(「人を殺すな」か「人を殺せ」か?
聖書・キリスト教における「平和」
軍事大国アメリカの宗教
日本のクリスチャンと戦争責任
キリスト教史の中の暴力と迫害
戦場の聖職者たち)
3 平和への葛藤(テロをめぐる善と悪
戦うことは絶対に許されないのか?
兵役拒否と宗教
世界の諸宗教の平和運動)