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映画『男はつらいよ』の主人公・寅さんとイエスの共通点を描き出して好評を博した前著『寅さんとイエス』(筑摩書房、2012年)。刊行後のさまざまな反応を交えつつ、人間の色気、食卓、甘え、ユーモアと笑いを軸に、前著の学問的根拠をエッセイ風に綴る。神学と聖書学研究で培われた豊かな学識をベースに、ときに軽妙洒脱な文体で寅さんとイエスを通して愛である神との出会いへと再び読者をいざなう。あわせて著者が属する修道会の創設者である聖ドミニコ帰天800周年を機に執筆された「聖ドミニコの面影」、またかつて留学時代に出会い、今なお忘れられない人々との思い出、さらにはキリシタン時代にドミニコ会宣教師が初上陸した鹿児島県の甑島、そして長崎・外海への旅など、人生という旅の中でのさまざまな邂逅にまつわる論稿を収録する。寅さんの生みの親の一人である映画監督・山田洋次氏おすすめの一冊。