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著者はニュッサのグレゴリオスやアウグスティヌス、そしてトマスなどのテキストを通して暴力を突破する恊働の道を探る。
現代の根源悪である人間の虚無的暴力と自己神格化を超克する思想的地平を開くために、著者は生成と他者への自己解放の思想エヒイェロギアを構想し、自同性の解体と新たな恊働態の構築を試みる意欲作である。
第1部 暴力とペルソナ的協働態(「反=志向的」理性が披く「在るもの」の地平──トマス・アクィナスの能動知性論を手がかりに/協働態的公共圏の諸相とペルソナ──トマス・アクィナスの共通善思想を手がかりに ほか)
第2部 神の似像「男・女」の協働と根源悪──暴力にも拘らず(神の似像としての「男・女」協働態──「創世記」(一~三章)の物語り論的解釈/愛智的ペルソナと協働的エチカの成立──ニュッサのグレゴリウスの『モーセの生涯』と『説教集』を手がかりに ほか)
第3部 暴力の只中で──エヒイェロギアとエヒイェ的人格(文明史の終末論的転換期とエヒイェロギア/シャルル・ド・フーコーの生涯──イスラム教・キリスト教・ユダヤ教の間に生きた人 ほか)