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本書は3.11をきっかけにしたインタビューも含めた反原発論集でドイツでは大きな反響を呼んでいる。
著者は「核燃料廃棄物の最終貯蔵場が決まらない状態での原発稼働は、将来の世代に対し不当な要求を強いて、倫理的に不正である」と共に「生活圏のすべてを住めなくしてしまうほど、大きな犯罪はない」として原子力時代の不条理を究明する。
徹底した倫理学的な考察を通して、その不合理性と非倫理性を明らかにした貴重な証言集である。
1 政治的倫理の問題としての自然界への技術介入
2 エネルギー政策の倫理的な観点── 一人のキリスト教徒の立場から
3 私は「複数の中での一つの進歩」という考えに立ち戻ることを要求する
4 「後は野となれ山となれ」でメルトダウン
5 日本では神はどこにおられたのか?──津波による大災害に直面して
6 理性、原子力、信仰──野放図な科学、軽薄な成長政策、排除された残余リスクについて