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日本の精神的伝統とキリスト教信仰の間で苦闘する魂の軌跡
近代日本の精神と社会的事象への関心を自らの真理の探究に組み込み、明晰な言葉で独自の思想を表現し続けた稀有の天才、内村鑑三。
本書は、旧約聖書の預言者的人物として現れた内村の生涯を、日本の伝統と、西洋の精神的中核であるキリスト教との間で引き裂かれながらも、統合と共存を求めた精神的苦闘の軌跡として描き出す。
内村門下生の証言と膨大な文言を元に、宣教師にルーツを持つカナダ人研究者が生涯をかけて書き上げた、これまでの内村像とは異なる斬新で包括的な論考。
[目次]
第一部 拒絶
第一章 明治のサムライ教育
第二章 駆け出しの官吏
第三章 著述家の誕生
第四章 自己と祖国の弁明
第五章 新たな出発
第二部 神との契約
第六章 ルターに導かれて
第七章 弟子たち
第八章 キリスト教と聖書
第九章 組織と個人
第一〇章 最後のチャンス
第三部 自己否定
第一一章 キリストの再臨
第一二章 聖書と日本
第一三章 賢者
第一四章 西洋批判
第一五章 愛弟子たちの離反(原題=蝮の裔)
第一六章 “無教会”とは何か?
終章 内村鑑三とその時代