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近代の「人権」理念の源泉はどこにあるのか
人間を「人格」として捉えるキリスト教的人間理解は、聖書から生ま れ、古代の弁証学者から現代に至るまで継承された。
しかし日本には、第 二次大戦の敗戦に至るまで、キリスト教的な「人格」概念は知られていな かった。
戦後、日本国憲法の制定により、初めて日本に導入された「人 権」理念とそれを支える「人格」概念は、社会的体制の普及だけでなく、 日本人の内面まで本当に浸透したのだろうか。
上巻の人格論に続き、下巻は、憲法で「最高法規」として明示され、人 類の多年にわたる自由獲得の成果とされる「基本的人権」の由来を歴史的 に問い、近代人がなぜ人格として自立し、人権を帯びねばならないのかと いう人間学的根本課題を、キリスト教弁証学としての人間論から論じる。
日本を代表する神学者・大木英夫氏の集大成がここでついに完結!
[目次]
第三部 新しい弁証学への道 「人権理念」の探求(コスモスの崩壊/人格と人権/人権と憲法/アメリカ革命とフランス革命/名誉革命への中間時/ジョン・ロックとロバート・フィルマー、そしてトーマス・ホッブズ/ピューリタン革命 栄光と挫折、死と詩/人権理念の噴泉)
第四部 総括 現代日本の人間状況(日本の問題状況/日本知性の「ゲルマン捕囚」について/われわれもまた「遅れてきた国民」(プレスナー)か/「闇の中に輝く光」)