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第3巻に続くものとして、第11の手紙から最後の第18の手紙までと、未刊の第19の手紙の断片を収める。
第11の手紙は、直接ジェジュイットの神父宛となり、前期の手紙に見られる変化に富んだ文学的工夫は影をひそめるが、その反面、論理は一段と精確をきわめ、縦横に教父、神学者の書からの引用をまじえ、ジェジュイットの良心例学者らの放漫な道徳観に攻撃を加えて行く。
相手からの反撃も次第に激化し、政治的・宗教的権力からの弾圧も烈しさをます中で、問題の核心がおのずと明らかにされる。
後期の手紙では、この苦しい論戦を経て、集団の中での個人の信の価いを悟らしめられ、力と力の確執の間で何を基盤に立つべきかをさぐり出そうとする作者の筆の運びに、沈痛の調子がこもってくる。
『プロヴァンシアル』全巻にわたる「索引」を添える。
※函なし・カバー掛け