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日本における稀有の革命思想家、木下尚江の評伝決定版!
普選運動の開拓者、絶対天皇制への挑戦者、人権の擁護者、反戦運動の唱道者、野生のキリスト教徒、社会主義の闘士として活躍しながらも、一切の権力を否定しきった果て、政治闘争の世界に望みを絶ち、野に隠れた木下尚江。それから十数年、長い沈黙を破って再び公衆の前に姿を現わした彼が、その人生を懸けて語ろうとした「革命」とは?
【目次】
はじめに
第一章 鉄窓の歌
一 下級士族の家に生まれる
二 政談演説会に陶酔した少年
三 松本平の自由民権運動
四 明治天皇の巡幸と父
五 クロムウェルと国事犯事件
六 東京専門学校
七 松本の新聞界で
八 キリスト教入信
九 日清戦争
一〇 普通選挙運動
一一 女性参政権運動
一二 憐れなる少婦
一三 鉄窓の歌
第二章 キリスト教徒かつ社会主義者として
一 銀座の毎日新聞社
二 恋愛
三 片山潜と労働運動
四 “みんな鉱毒のために死んだのだ”
五 一粒の麦
六 娼妓の自由廃業運動
七 中江兆民の公娼設置運動
八 星亨暗殺
九 日本最初の社会主義政党
一〇 弾圧
一一 田中正造の直訴
一二 非戦論の提唱と平民社
一三 火中の赤い文字
一四 『良人の自白』
一五 日比谷焼打事件
第三章 革命の無縁国
一 本郷教会の人びと
二 新紀元社の運動
三 沈黙の示威
四 煩悶の原因
五 「武士道的基督教」
六 永世の新倫理
七 敬愛なる朝鮮
八 革命の無縁国
九 トルストイという関門
一〇 蘆花
一一 谷中の村びととともに
一二 「旧友諸君に告ぐ」
一三 『新紀元』廃刊
第四章 懺悔
一 偽善者
二 『新生活』
三 朝鮮侵略への批判
四 積極的兵役拒否と無政府主義
五 筆と鋤
六 静坐と岡田虎二郎
七 いかに生きるべきか
八 大逆事件
九 「宗教革命」としての鎌倉仏教
一〇 “懺悔飛躍”
一一 “寺を建てるな”
一二 “ナザレの寒村の大工の児”
一三 田中正造とともに
第五章 野の人
一 穴を出る
二 『木下尚江集』の刊行
三 黙想の日々
四 二二年ぶりの返書
五 詩人の政治論
六 遁世の遠因
七 野の人になれ
おわりに
参考文献
木下尚江年譜
索引(人名・事項)