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説明
キリスト教は、出現した当時のギリシャ世界において、既存の宗教の枠を超える「型やぶり」な思想であった。
ユダヤ教から派生した「突然変異」ともいえるキリスト教が、ギリシャ思想の精髄を吸収しながら古代ローマ世界に浸透し、やがて近代ヨーロッパを覚醒させる。
本書では、教義に内在する普遍主義の歴史的連続性を読み解き、修道院がその伝承を担った中世の世界をさぐる。
近代主義者たちはキリスト教の歴史事実を意図的に否定するが、その歪曲がなぜ必要だったのかを考える。
キリスト教という合わせ鏡をとおして、現代世界の底流にある設計思想を解明する探究の書。
第1章 ヘレニズム世界に近代の種をまいたキリスト教
第2章 「暗黒の中世」の嘘
第3章 「政教分離」と「市民社会」の二つの型
第4章 自由と民主主義の二つの型
第5章 資本主義と合理主義の二つの型
第6章 非キリスト教国の民主主義
第7章 平和主義とキリスト教