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説明
本書は、かつて弊社より『プロコフィエフ 自伝・評論』(園部四郎・西牟田久雄共訳、1964年初版)として刊行されていたものの新訳である。「自伝」部分は、ロシア近代を代表する作曲家であるプロコフィエフが45歳時に書いたもので、作曲家、演奏家としての自身の成長経過、経験、視野、書かれた曲の背景、構想などがたっぷりと記述されている。また「随想集」部分に収められた22本の文章は、30年代前半から没年である1953年にかけて書かれ、文章の長短も、取り上げたテーマもさまざまであるが、「自伝」以降(つまりこの作曲家がソヴィエトに帰ったあと)のプロコフィエフの、芸術や人生についての考えが随所に折り込まれている。有名な「ジダーノフ批判」と呼ばれるソ連共産党からの当時の芸術家への圧迫に対しても、この作曲家独特の(ショスタコーヴィチらとはまた違った)処し方が垣間見えるなど、興味深い記述が多い。
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《もくじ》
まえがき
自伝
Ⅰ 幼少時代
Ⅱ 音楽院を終えて
Ⅲ 外国での年月
Ⅳ 母国への帰国後
随想集
イーゴル・ストラヴィンスキーの、声楽とピアノのための《幼年時代の思い出による三つの小さな歌》
パリの音楽生活の断面図(1931~32年シーズン)
メモ
ソヴィエト音楽の道
観客のメモ
ゴーリキーについて
作曲家と演劇
新しいソヴィエトの交響曲
民衆は偉大な音楽を求めている
芸術の繁栄
モーリス・ラヴェル
シェイクスピアの「ハムレット」のための音楽について
《アレクサンドル・ネフスキー》の音楽
メロディに終わりはあるか
《セミョーン・コトコ》
わたしの先生
キーロフ歌劇場の《ラ・フィーユ・マル・ギャルデ》
《修道院での婚約(デュエンナ)》
芸術家と戦争
《シンデレラ》について
音楽と人生
創造計画
あとがき
原注
セルゲイ・プロコフィエフ作品目録