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奇跡像、蝋人形、幻視…
近代の「芸術」からはこぼれ落ちる、「迷信」に満ちたイメージの力を無視することなく、人々がそこに残した痕跡や文化の記憶が織りなす複雑な地層を掘り起こし、ルネサンスの多元性を蘇らせた「イメージの歴史人類学」の試み。
第1章 聖なるものの地政学──トスカーナ地方における聖母像崇敬の流行と変遷(都市周辺部の聖母像崇敬/都市と周辺部の力学 ほか)
第2章 像の再活性化/無効化の力学──中世末以降の聖像の死後生と修復(トスカーナ地方における奇跡像の修復──聖母像を中心に/アルプス地方における奇跡像の修復──「聖クリストフォルス」と「主日のキリスト」を中心に ほか)
第3章 痕跡と分身──ルネサンス肖像史再考(ルネサンスの肖像とマスク/イマーゴ──「祖先の像」と「像による葬儀」 ほか)
第4章 「肉の目」と「心の目」──「心の祈祷」の実践と図像(寄進者の肖像──ロレンツォ・ロット作対幅画/「新しい敬虔」と
イタリアにおける「心の祈祷」 ほか)
第5章 予言と幻視──ルネサンスの終末論文化における図像の地位(「田園の聖母」の顕現──幻視と集合的トラウマ/「徴候」としての怪物 ほか)