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無神論の国ソ連からキリスト教国への変貌をとげたようにみえるロシアの現状を、多様な信仰のありさま、その周辺の複雑な状況を点描することにより、実感をもってうかびあがらせるロシアの心のスケッチ集。
第1部 大樹の正教、その広い影(今日のロシア正教会と国家/祈りの言葉への思い──教会スラヴ語からロシア語化への試み ほか)
第2部 宗教マイノリティーの祈り(古儀式派の信仰に生きる人びと──モスクワでのインタビューから/ウラジオストクのプロテスタント──破壊のあとに生まれた絆 ほか)
第3部 信仰の広がりとゆかり(二十世紀のグルジア正教の奇跡者たち/日本文学のなかのニコライ堂──東京空間への出現と埋没 ほか)